【もののけ姫】包帯人間はハンセン病患者…宮崎監督が暴露した裏設定
「もののけ姫」はシシ神の森で暮らすサン、そしてエミシの村で暮らしているアシタカが主人公のジブリ作品。
本アニメは「となりのトトロ」や「風立ちぬ」などと同じく日本を舞台にした作品ですが、かつて流行したハンセン病と「ある関わり」があることをご存知ですか?
この噂について筆者は本作品を鑑賞してずいぶん経ってから知りましたが、実はこれ…本当に実話だったのです。
ジブリアニメの奥深さや宮崎監督の洞察がうかがえる内容になっているので、今回はもののけ姫とハンセン病の深い繋がりについてご紹介します!
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「もののけ姫」のタタラ場にはハンセン病患者が登場する?
「もののけ姫」と「ハンセン病」…一見全く結びつきがなさそうな二つのワード。
ですが、作中でエボシ御前が治めるタタラ場に、日本でも以前問題になったハンセン病と思しき患者達が登場するのです。
タタラ場では包帯をミイラ男のように巻いた人らが登場しますが、彼らは宮崎駿によってハンセン病を意識して描かれたとのこと。
彼らが登場するシーンはごく僅かですが、あの容貌や存在といい…視聴者の心に深く刺さる場面であったことに違いありません。
「ハンセン病」とは感染症の一種で、現代と違って治療する方法が見つからなかった当時において非常に恐れられた病気。
病状が進行すると顔が変形してその外見はまるで化け物のように。
結果的に患者は世間から毛嫌いされ、さらには隔離という不当な扱いすら受けて来たのです。
もしも彼らが本当にハンセン病患者であれば、容姿を見せないために顔を包帯でグルグル巻きにしていた件も頷けます。
とは言えそんな患者達が集まって神殺しのために、コツコツと鉄砲を作っているなんて何とも不気味な光景ですよね。
「労働力」としてハンセン病患者に目を付けたエボシ御前
「もののけ姫」のタタラ場に登場する包帯を巻いた面々。
彼らが本当にハンセン病の患者ならば、その場を仕切っているエボシ御前は彼らを保護するボスという立場になります。
一般社会から敬遠される彼らは人の目を逃れて、ひっそりと生きることを望んでいると推測できますが…
そんな彼らをかくまって「労働力」として取り入れたエボシ御前。
彼女は現代で言えば、出来るビジネスウーマンってところでしょうか。
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さらにエボシ御前は彼らを単なるマンパワーとしてだけでなく、同じ「同僚」というスタンスで接している点も皆から慕われる理由かもしれません。
カリスマ性を備えたリーダー的な存在ですが、エボシ御前は人間の暮らしをもっと豊かにするために兵器を開発。
ある日それを使って森を侵し、動物達を追いやるという強硬手段に出たのです。
その結果、山犬や森で暮らす動物達からも疎まれて、最後はモロの執念によって腕を食いちぎられてしまいました。
「人間生活の豊かさと引き換えに、犠牲になるものがある。」
宮崎駿監督はそんなメッセージを私たちに伝えたかったのかもしれません。
宮崎駿本人が「もののけ姫とハンセン病」の繋がりを認めていた!
本編に登場したあの包帯をグルグル巻きにした人達。
彼らは本当に「ハンセン病患者」だったのか?
という問いに対して、ある講演で宮崎駿が自らこの噂をついて認める発言をしていたのです。
ちなみに宮崎監督は「もののけ姫」以外の作品でも、同様に特定の病気に関わる患者を描写しています。
その作品とは、太平洋戦争中の日本を舞台とした「風立ちぬ」。
ここでヒロインの菜穂子が「結核」を患い、その病気を治すため高原の療養所で治療を受けるシーンは記憶に新しいところでしょう。
また作中では触れられていないものの、「となりのトトロ」に登場しているお母さんの病気も同じく「結核」なのです。
まとめ
他のジブリ作品でも特定の病気やそれを患う人物が扱われていた事実。
こちらを踏まえると、ハナから「もののけ姫」の包帯人間とハンセン病の繋がりが取り沙汰されるのは時間の問題だったのかもしれません。
このような観点からもう一度「もののけ姫」を鑑賞してみてはいかがでしょうか。
ただし価値観が変わってしまっても自己責任なので、そこは悪しからず。